スラムはよくやってくれた。
白と赤が純正のオプションで存在している。
そして、ひとたびマリアローザを獲ればピンクに。
マイヨジョーヌを獲ればイエローにと。
色を遊んでみせているのだから。
其れはレバーのブラケットゴムのハナシ。
カンパニョーロの純正ネームで云うところの〝Rubber Hoods〟である。
ここ数年で出たこのゴム部分のカラーパーツ。
保守的な盆栽屋からすれば〝御法度〟であったのは云うまでもない。
しかし、スラムが純正で色を遊んでいるのに少なからず羨ましい思いがあった。
そうしていたら先の世界選で、ガルゼッリとパオリーニの自転車に付いたカンパニョーロのレバーを覆うホワイトに眼が留まった。
さらにバイクはハードコアのデロウザである。
私のなかでなにかがはじけた瞬間。
シマニョを含め、いまではクロ一辺倒であるが、かつてはホワイトやアメ色が存在していた時代がある。
其れらは確かに日焼けなどの環境に弱いようで。
デットストックのヴィンテージパーツもゴムだけやたらにヤラレテいるのも少なくない。
しかし、消耗品。
この部分に永遠は無い。
そして、もしロマン派であれば。
白は汚れマスから。
なんて云うことは避けて色に酔い遊んでほしい。
バーテープを同時に換えることができないのが残念。
新鮮味が薄れる。
数ヶ月も欠品をしているホワイト。
たしか3か月は換えていないだろうか?
自らの自転車しか組む自転車がなく。
自らの自転車がまさに練習台だったあのころ。
2週間に1回換えていたころがなつかしい。