ヌーバック

革を買いに。
探しまわる最果てに。
最エッジに。
サイは。
サイの角のようにただ独り歩む男は。
愕然とした。
其れは表革のツヤツヤ加減にか。
べつにサングラスが必要だったわけではないけれど。
あまりにもまばゆい光だった。
だから、巣に戻っては考え込む。
思考回路の配線を繋ぎ直し。
ヌバック。
白羽の矢を立てたのはヌバック。
ニューバックスキン。
つまりヌバック。
だからヌバック。
買い物は妻に託した。
西日暮里。
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ヌバックをわざわざ買いに来るひとはそう居ない。
相当なこだわりがあるに違いない。
革屋のオヤジにはそう云われたって。
ナツキは伝えてくれたけれど。
そうか。
相当なこだわり?
其れが其れ相当でどう相当なのかは判断つかないが。
ミリ。
マイクロ。
小さな。
微小な。
こだわりがあるカモしれない。
過ぎていった記憶。
あったカモしれない。
かすかに見えるか。
見えないか。
そして、見える化。
其れが無ければ、明日の盆栽屋は無い。
by astronautics | 2011-04-01 23:40 | ASTNデザインラボ
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