サドルの革は剥ぐことにした。
其れはブルーの革だった。
もうブルーが合うフレーム、自転車に乗ることはないだろうから。
道としては。
選択肢としては。
剥ぐということしか残されていない。
そうして取捨選択を繰り返す。
とくに軽量サドルでもないアリアンテであっても最軽量状態で163g。
しかし、コレでは乗れない。
革がない。
革を貼らなければならない。
ヌバック。
ニューバックスキン。
其れをボンドで。
そう。
ボンド。
ジェームス・ボンド。
いつもの台詞がアタマに浮かぶ。
無事に貼り終え。
まるでベロアのような雰囲気。
夏には暑苦しいかも。
さて。
これからスプレーぶちかまそうかと思ったら。
我が家の染めQは在庫切れ。
…。
こうして夜は更けることになる。