パリとルーベの出窓から

今年のパリルーベは本当にいいレースでした。
其れはクイックステップの選手が勝利したから。
という単純な理由ではなく。
フランドルがコースを変えてからというもの。
失ってしまったスペクタクル性を総て引き受けたかのようなパリルーベのドキドキ感はほかのレースではなかなか味わえるものではありません。
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パリルーベはほかの石畳レースとは違い、中世時代からの荒れた石畳区間を走るレース。
全編がこの石畳区間であれば、圧倒的な実力差により。
ある種の山岳レースのようなはっきりさっぱりしたリザルトになるでしょう。
しかし、パリルーベの石畳区間は厳しいといっても全行程の一部。
あいだのアスファルトの舗装路区間ではアシストによる献身的な牽引と風避けが機能しています。
そういう意味で、今年のレースではクイックステップとベルキンは終盤までチーム人数を多く揃えてこのレースに賭ける並々ならぬ決意を走りで表明してくれました。
BMCのチーム力も良かったですが、終盤には誰独りも残りませんでしたね。
トレックは途中でアシスト落車があったりして、カンチェッラーラの孤軍奮闘感が濃かったです。
サガンはカンチェッラーラよりは少しマシだったかな。
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SKYのウィギンスはまさかの活躍ぶりでした。
思えば。
テルプストラの勝利はウィギンスの牽引無しには有り得ませんでしたし。
まさかあそこまで石畳の走破性を身につけているとは。
元々はトラック上がりのスピードマンとしてフランスチームでデビューしたウィギンス。
パリルーベへのリスペクトとステージレーサーとして完成されたあとでも走れてしまう今の状態もそこから来るものなのでしょう。
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今回のレースでチーム力を見せつけたクイックステップとベルキン。
カンチェッラーラをしぶとくマークして終盤の局面の5人にまで残ったスティバルでしたが。
そこからの自由はまったく許されていなかったようですね。
その後もマークを続けていましたし。
後方からはボーネンとテルプストラが全力で追走していました。
あの状況下ではスティバルでは勝てない、勝つ可能性が低いとチームの首脳とチームメートは考えていたのでしょう。
完全に統制されているチームと云えますね。
しかし、もう1人多く人数を残していたベルキンはどうだったか?
こちらはいまいち誰がエースなのかがわかりずらかった。
みんなが勝手に走っていた感じを受けましたがいかがだったでしょう。
ファンマルケがエースなのはわかるけど、ボームもイケるし、でも途中でコケちゃうし。
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テルプストラの最後の独走は凄まじいものでした。
まさか、石畳区間で一度ちぎれた選手とは思えないくらいに。
あの状況で追う事ができるチームはジャイアントとスカイくらい?
カンチェッラーラもサガンもファンマルケですら、もう独りになっていました。
そんな最終版でのクイックステップのメンツは3人。
しかも、全員が一枚看板クラス。
クイックステップの選手の走力の高さがなせるわざです。
リスペクトがあります。
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わたしはボーネンの勝利を願っていましたが、今回はアシストのテルプストラが獲得しました。
クイックステップというチームが来年もクラシックの中心を担って行くと思いますが。
他のチームも掻き回してこのチームを打倒するところが見たいと思います。
でも、今回のようにクイックステップが最終的に勝ってくれるのが最高の締め方。
これだけクラシックシーズンを盛り上げてくれたクイックステップなのですから。
そこにリスペクトがあります。


by astronautics | 2014-04-17 23:50 | 盆栽実況中継
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