砂のオンナ。
はじめの想いとは姿を変えてしまったが。
注文の多いフレームビルダー。
そういうことは確かにあった。
ハードコアー。
注文の多い盆栽屋。
そういうこともあったのかもしれない。
砂のオンナはレース機材。
砂漠を走るのか。
砂漠のなかに埋もれるのかはわたし次第。
機材の運命はライダーに任されたわけだ。
そこにリスペクトがある。
砂漠に挿すのはオアシスカラー。
水が無いと生きていけない。
乾ききったノドでは声も出ない。
空の青と水の青。
ターコイズとスカイブルー。
もしくはライトブルー。
〝Shark only be killed by Shark〟
あるヒトは云った。
砂色。
そうして他のヒトも。
カプチーノ色。
構想段階ではライトブラウン。
見ればベージュ。
サンドベージュか。
其れならば歌もあるよと。
また他のヒトが教えてくれた。
砂漠へ。
これからは砂漠で闘うことになるのだろうか。
ボンバイエ。
砂の器。
砂のオンナ。
自転車はオンナ。
そこにリスペクトがある。
この機はシャークの系譜になぞらえられる。
油田地帯に侵攻したことで得たアブラ仕掛けのブレーキ。
他の皆はいまだに鉄のワイヤーを引いているというのにである。
けれども、石油王の怠慢やらで。
企画の実現は遅れに遅れてネクストメイよりももっと先。
アブラを通し。
パイプライン。
空気を抜いて純度を高めた。
つまり精錬。
其の技術すらも。
新たに獲得できたと云うわけだ。
そこにリスペクトがある。
ある日のシャークのように海中を抵抗なく泳ぐことを目的された。
其れは流線形状。
見た目はそうではなくとも。
そして地を這い。
地面を確実に捉える。
かと思えば飛翔。
どこまでも飛びたい。
とはいえ、長くても2ookmちょっと。
サイの角のようにただ独り走り続けるために。
そこにリスペクトがある。