あれは6月。
日にちで云えば。
24日のことだった。
わたしはサインペンを手に取り。
練習に練習を重ねたサインを一枚のコピー用紙に小さく書いた。
シュシュッ。
名前を少々。
フルネームで。
日付も付ければ。
もう完璧だな。
そこにリスペクトがある。
すでに5か月が経過していた。
ネクストメイ?
まぁ、いいじゃないか。
これでサインできたのだから。
やったー。
やったー。
やったよー。
なんて。
安心パパの気持ちがわかるってもんだ。
しかし。
物語はネバーエンディングストーリー。
起承転結の結に限りなく近づいたという認識だったのだが。
まだまだ起承転結の結の前。
転々としていたのだった。
田舎から出てきたお人好しの盆栽屋。
これからの困難辛苦をまだ知らない。
それでもリスペクトがある。