物語の1ページ。
断片的なこゝろの氷を見たからと云って。
其れが冷たいとは早計が過ぎる。
四季をめぐるようなこゝろの気温差。
体温との対比。
かつてあたたかな陽光まぶしい季節もあれば。
暑いくらいに苦しい季節もあった。
寒々とした暗澹たる雲たちこめてくれば。
こゝろは雪に閉ざされる。
そして、また春が来ることもあるだろう。
季節移り変わろうとも。
天候不順。
気温がどうこう。
雨が降ろうとも。
シクリズムジャンキー。
サイの角のようにただ独り。
誰も学ばない、誰も知ろうとしない、誰も教えない。―孤独に耐えることを。
ニーチェ