パンターニの映画を観た。
今までもハミルトンの告白本などの内実が明るみになるようなハナシはあったけど。
総じて夢がない。
これを若い自転車選手が観たら。
プロ選手になろうという意気込みに影響するのではないかなと考えさせられる内容。
けれども、其れは世の中の生々しい側面とも云えて。
わたしは暗澹たる気持ちになったのだった。
唯一の救いは。
とにかくパンターニという選手はやはり気骨溢れる生粋の男だったということじゃあないか。
そこにリスペクトがある。
なんといっても2000年のツール。
アームストロングに侮辱されたパンターニの逆襲はクールシュベルで爆発し。
最後の山岳では前半から逃げて最後は完走できなかったけれど。
アームストロングを補給ミスに追い込むほどだった。
そこまでの死闘に持ち込み、あっさりと最後は散ったパンターニ。
完走なんてセコいことは興味が無い。
ツールという祭りのなかにある種の不協和音を持ち込んだことが真剣勝負が性分のパンターニにとって圧力の標的になってしまったのかもしれない。
同時代を活躍した、もしくはパンターニと同じくアームストロングと闘った選手にすのプライドを見るのは厳しい。
ウルリッヒにも。
ベロキにも。
マヨも。
スベルディアも。
それにスベルディアは後にアームストンログの子分になった。
ハミルトンは確かに闘ったほうかもしれないけれど。
パンターニほどではなかったな。
エラスも、ランディス。
元々はみな子分だったわけだし。
そして、歯向かった瞬間に悲惨なメに遭わされた。
バッソも闘ったというよりは。
取り込まれてしまった印象だろうか。
そのなかでは唯一の気骨溢れる選手としてはヴィノクロフだろうか。
リスペクトがある。