Campy Only

Campagnoloの不幸はなにか。
わたしは考えてみた。
其のひとつに長い歴史を持つがゆえの苦悩というかジレンマが見えることがあると思う。
もちろん、ここにカンパニョーロ自身はまったくジレンマを抱えていない。
ジレンマを抱えるのはファンである。
カンパニョーロはモデルチェンジのたびに、製品版が換わるたびに。
ともすれば、「前のほうがヨカッタ」と云われがちだと思う。
実際そういうことで現行に買い替え乗り換えることはなく、手持ちの古い機材で「止まって」しまうというヒトは少なくないのではないだろうか。
其れは11段のレバーになったときも、4アームのクランクになったときも。
EPSのように確実に進化して、間違いなく新型のほうが良いと云えるモノはあるけれど、これほど進化に付いて行くことが過酷なパーツは他に無い。
其れでシマノやスラムは同じような現象があるのかと考えてみると、たぶん無い。
みんな、大概、各々のタイミングで新型に乗り換えるだろうし、旧型のほうに魅力や特定のこだわりがあって乗り続ける、もしくはオークションサイトなどを通じて探し求めるなんていうほうが珍しいだろう。
デュラエースでは78から79に移行したときに、79が合わなくて78に戻したなんていう方も若干知っているのだけれど。
そんなヒトでも90は文句なかったはず。
ロゴなんかも。
前のほうが良かったなんていうヒトは少なくないんじゃないかなぁ。
むしろシマノのロゴって変遷があったのかすら自転車マニアに記憶されていないと思うけど、そのへんどうなんでしょうか。
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そして、そんなカンパニョーロの不幸なところはこういう過去の遺産を全然使ってこないことにあると思う。
がんばってシルバーのコンポーネント止まり。
クラシックラインのクラシックをどのへんの時代に設定するのかは難しいところではあるけれど、其の設定を間違えなければそこそこ反響があるパーツを作れると思うんだけどなぁ。
先に行くのはシマノとスラムにオマカセして、カンパは違う価値を創造するということで。
実際、シマノとスラムには無い歴史を持っているわけだから。
そこにリスペクトがある。








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by astronautics | 2017-08-11 23:50 | カンパニョーロヨシダ
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